Rocket Mortgageのための、唯一無二のブランド価値構築.

「私たちがクライアントの生活に果たす役割は、もっと広げることができるはずです。より深く掘り下げていくことで、体験をより良くするためにできることが見えてきます。それを私たちは“インチ”と呼んでいます」

Jenn Hilliard, Senior Brand Identity Manager, Rocket Mortgage 

Monotypeは、アメリカ最大の住宅ローン貸付会社であるRocket Mortgageとのコラボレーションを発表しました。このパートナーシップにより、ブランドを現代的にアップデートし、あらゆる顧客体験に一貫性を生み出すためのカスタムフォントが誕生しました。 

会社について.    

Rocket Mortgageは、ミシガン州デトロイトに本社を置く、全米最大の住宅ローン貸付会社です。オンラインおよびモバイルに対応した住宅ローン申請プロセスを通じて、人々が住宅購入のプロセスをスムーズに進められるよう支援しています。Rocket Mortgageは、印刷物、デジタル、モバイル、従来型広告など多様なチャネルを通じて、既存の、および潜在的な顧客との関わりを築いています。ブランド全体で数百人規模のマーケティングおよびクリエイティブ担当者が活動しています。そのため、ビジュアルの一貫性を維持することが非常に重要となっています。  

課題.  

2019年初頭、Rocket Mortgageは姉妹会社とのブランド連携を深め、顧客の住宅所有ライフサイクル全体を通じて、より包括的かつ意義のある体験を提供するという戦略的な決定を下しました。このブランドは、単なる金融取引を超えて顧客との関係を拡大するために、独自性と一貫性のある視覚的なアイデンティティを構築する必要がありました。  

「私たちは常に、お客様が住宅購入を進める際の体験を常に見直しています。今回の見直しで、信用調査、不動産、個人ローンを扱う姉妹会社とRocket Mortgageの間でも、ビジュアルの一貫性を保つ必要があることに気づきました」と、Rocket Mortgageのシニア・ブランドアイデンティティマネージャーであり、同ブランドのカスタムフォントプロジェクトを主導したJenn Hilliardは述べています。「私たちが注力する必要があった3つのビジュアル要素は、ロゴ、色、そして書体です。中でも書体は、新しい戦略の中核を担う存在でした」  

同ブランドは経験豊富なフォントファウンダリを選ぶ必要がありましたが、Rocket Mortgageの場合、その選定プロセスははるかに複雑でした。このプロジェクトでは、チャネルをまたいで書体を配信することへの技術的な理解、デザインと法規制、そしてすべてのユーザーにとってのアクセシビリティのバランスをとることができるパートナーが必要でした。  

リブランディングを手がけたエージェンシーのLippincottは、ブランド戦略に合致したカスタムフォントの構想とデザインを共に進めるため、Monotypeに協力を依頼しました。Lippincottは、ブランドシステムにおける書体の役割、そしてそれが視覚的なメッセージとブランドランゲージの一貫性をどのように実現するかを強く訴えかけています。  

解決策. 

Monotype Studioとの連携により、Rocket Mortgageはブランドのための新しいカスタムフォントを採用しました。このフォントは現代的でブランドの精神に沿い、親しみやすいものでありながら、読みやすさや拡張性といった実用性も兼ね備えています。これまで住宅ローンの手続きはとっつきにくく感じられていましたが、Rocket Mortgageはそのプラットフォームを通じて、明快さ、透明性、そしてシンプルさを提供し、顧客に安心感をもたらしてきました。そのため、書体には読みやすさや専門性が求められる一方で、Rocket Mortgageが持つ遊び心も損なわない必要がありました。  

「私たちは、自分たちの声とトーンを『既成の枠にはまらない、確かな存在感』と定義しています」とHilliardは語ります。「この書体は、その価値観にぴったり合っています。それは顧客との信頼を築くと同時に、私たちの実績やレガシーを感じさせ、なおかつ人間味を伝えてくれます」  

完成したアイデンティティは、スマートフォンでの住宅ローン申請から大規模な屋外広告まで、さまざまな媒体に適用できる柔軟性を備えています。Monotype Studioは、新書体「Rocket Sans」が誰にとっても使いやすく、マーケティングから法的文書に至るまで、あらゆるタッチポイントで一貫性を保てるよう、独自性を持つ差別化された書体設計を支援しました。  

結果. 

Rocket Mortgageのチームは、「ほんのわずかな違い(=インチ)」を積み重ねることの価値を信じています。書体デザインのプロセスを通じて、すでに明確になっていたコミュニケーションや相互作用を、さらに洗練させる可能性を発見することができました。 

Rocket Mortgageのための、唯一無二のブランド価値構築.
N-3-3411
Agency, Creative