Collage of Kenvue consumer health and beauty products, including Benadryl, Johnson’s Baby, and Listerine, alongside skincare imagery.

KenvueとMonotypeが実現した、グローバル規模のフォント運用改革

分散していたフォント管理を、ガバナンスの効いたグローバルな運用体制へ – リスクを低減し、業務効率を向上させるとともに、165以上の国と地域でブランドの一貫性を強化しました。 

Kenvueは、Aveeno®、Johnson’s®、Listerine®をはじめとする世界的なブランドを展開する、世界最大級のコンシューマーヘルス企業です。

数多くのブランド接点を展開し、それに伴い膨大な数のフォントを管理するKenvueにとって、タイポグラフィ(フォント)は単なるデザイン要素ではなく、ブランド運営を支える重要な基盤です。

しかし同社では、フォント管理が各部門・各地域に分散し、統一された運用体制が整備されていませんでした。フォントの利用が標準化されておらず、ライセンスを一元的に管理・追跡する仕組みもなかったため、コンプライアンス上のリスクや業務の非効率化、組織全体での可視性不足といった課題を抱えていました。その結果、不適切なフォント利用やライセンス違反による法的リスクにもつながる可能性がありました。

Monotypeとのパートナーシップにより、Kenvueはフォントガバナンスを抜本的に改革。断片的で場当たり的だったフォント運用を、一元管理された拡張性の高い運用基盤へと移行しました。これにより、リスクの低減、業務効率の向上、そしてグローバル全体でのブランドの一貫性強化を実現しています。 

Kenvue x Monotype logo centered on a white card over a soft abstract background.

分散したフォント管理が、リスクや非効率、ブランドの一貫性の低下を招いていました

世界中で事業を展開し、毎日10億人を超える消費者に製品を届けるKenvueにとって、デジタル、店頭、印刷物、パッケージなど、あらゆるブランド接点で一貫性があり、認識しやすく、信頼できるブランド体験を提供することは不可欠です。 

KenvueのHead of Creative OperationsであるCarrie Roberts氏は、次のように述べています。 

「タイポグラフィは、適切に活用すればブランドを差別化する重要な資産になります。言語や市場を超えてブランド全体をつなぐ“接着剤”のような役割を果たすことができるのです。」 

Kenvueのようなグローバル企業では、タイポグラフィはビジネス全体において重要な役割を担っています。 

・世界中の数多くのブランド接点や市場でブランド認知を支える  
厳しい規制が求められるコンシューマーヘルス市場において、信頼性と情報の明確さを支える  
多言語・多様な文字体系において、高い可読性とアクセシビリティを確保する  
グローバルブランド、キャンペーン、製品全体で一貫したブランド体験を実現する  

しかし、事業規模の拡大とともに、フォント管理は長年にわたり自然発生的に複雑化していきました。フォントはプロジェクトやブランドごとに個別に調達されることが多く、外部制作会社や各地域のチームがそれぞれ管理していたため、ライセンス管理も統一されていませんでした。 

その結果、次のような課題が生じていました。 

・市場ごとにブランド表現にばらつきが生じる  
重複作業が発生し、業務効率が低下する  
法務・コンプライアンス上のリスクが高まる  

この変革の第一歩は、フォント資産の全体像を可視化することでした。どのフォントがライセンスされているのか、どのように利用されているのか、そしてどこに課題があるのかを把握することで、現状を明確にしました。 

そこから目指したのは、分散した管理体制とそれに伴うリスクを解消し、一元管理された、透明性と拡張性を備えた運用基盤を構築することです。組織全体でタイポグラフィを管理するための信頼できる唯一の情報基盤(Single Source of Truth)を確立しました。 

Grid of health and skincare products including Tylenol, Benadryl, Neutrogena, Aveeno, and Pepcid.

実際の業務に組み込まれた、一元化されたフォント運用基盤

この変革を実現したのが、MonotypeのTypography Center of Excellenceです。これは、プラットフォーム、専門知識、そして現場に密着したコラボレーションを組み合わせた包括的なアプローチです。 

まずMonotypeは、Kenvueの実際の業務プロセスを深く理解することから取り組みを開始しました。既存のフォント環境を監査し、デザインチームと直接対話を重ねながら、ブランドや業務プロセス全体におけるタイポグラフィの運用状況を可視化しました。 

このアプローチを特徴づけるのは、現場の業務に深く入り込んだ実践的な支援です。 

・フォント環境の監査:保有フォント、利用状況、ライセンス管理の課題を可視化  
・現場との継続的な連携:専任のMonotypeチームがKenvueのデザインチームと毎週ワーキングセッションを実施し、日々の課題解決を支援  
・プラットフォームの導入Monotype Fontsを活用し、フォントへのアクセス、配布、ライセンス管理を一元化  
・ガバナンスの確立:フォントの選定、利用、拡張に関する明確なガイドラインを策定  

KenvueのHead of Creative OperationsであるCarrie Roberts氏は、この取り組みを次のように振り返ります。 

「当初は、ライセンス管理について指摘を受けるような話だと思っていました。まるで図書館の本を返却していないことを注意されるようなイメージです。でも実際には違いました。Monotypeとの取り組みは、学びの機会であり、一緒に仕組みを築き上げていくプロセスだったのです。」 

Monotype FontsTypography Center of Excellenceを通じて、Kenvueはフォントへのアクセス、配布、ガバナンスを一元管理する仕組みを構築し、それを既存の業務プロセスへと自然に組み込みました。 

KenvueのHead of DesignであるAshley Stevens氏は、次のように語っています。 

「Monotypeチームが持つタイポグラフィの専門知識のおかげで、グローバルに利用できるフォントを選定することができました。私たちは世界中でブランドを展開しており、どの言語や文字体系であっても、タイポグラフィを通じて同じブランドトーンを伝えることが重要です。その点で、Monotypeチームの専門性は非常に大きな支えとなりました。」 

Neutrogena Collagen Bank SPF moisturizer bottle against a soft bubble-like background.

分散した管理から、効率性・一貫性・創造性を支える運用へ

体系的なフォント運用基盤を構築したことで、その効果はフォント管理の効率化にとどまりませんでした。Kenvueは、分散していたフォント管理から、グローバルで統一されたガバナンス体制へと移行し、次のような成果を実現しています。

  • 明確なライセンス管理により、法務・コンプライアンスリスクを低減
  • 重複作業を削減し、フォントへのアクセスを効率化することで業務効率を向上
  • 世界中の市場やブランド接点におけるブランドの一貫性を強化
  • グローバル規模で、より戦略的かつ意図的なクリエイティブの意思決定を支援

その結果、業務プロセスはよりスムーズになり、意思決定はより確かなものになりました。また、これまで課題だった複雑なフォント管理も、適切に管理・運用できるようになっています。

クリエイティブチームは、複雑な運用や管理に煩わされることなく、本来注力すべきアイデアの創出やブランド表現に集中できるようになりました。タイポグラフィは、問題が発生してから対応する対象ではなく、ブランド戦略を支える重要な資産として活用されています。

KenvueのHead of Creative OperationsであるCarrie Roberts氏は、次のように振り返ります。「率直に言って、とても恵まれていると感じています。(中略)皆さんが本当に素晴らしいと思うのは、お客様の声に真摯に耳を傾けるメンバーを、必要なタイミングで適切にアサインしてくれたことです。」

このようなパートナーシップを重視したアプローチにより、構築した運用基盤は実践的で使いやすく、日々の業務の中に自然に定着しています。

素晴らしいパートナーシップでした。システム内で利用しているフォントを正しく把握できるようになり、これからはより効率的に運用できるようになります。また、フォントライブラリを拡充する際にも、明確な目的と計画を持って判断できるようになりました。

Ashley Stevens氏

Head of Design at Kenvue

Split image of facial serum being applied and a Neutrogena serum bottle with dropper.

持続可能な、長期的なフォント運用基盤

MonotypeのSenior Executive Creative DirectorであるCharles Nixは、次のように述べています。
「このパートナーシップを重視したアプローチにより、構築した運用基盤は実践的で使いやすく、日々の業務に自然に定着しています。それによって、グローバルでの一貫性を維持しながら、各地域に求められる柔軟性にも対応できるようになりました。適切なライセンス管理は、単にコンプライアンスを満たすためのものではありません。グローバルブランドを支えるクリエイティブなエコシステムを持続させるための重要な基盤なのです。」

Typography Center of Excellenceを通じて、Kenvueは単にフォントを整理・管理しただけではありません。ブランドの一貫性、コンプライアンス、そして創造性を長期的に支える、拡張性の高いフォント運用基盤を構築しました。

貴社でも同様の取り組みをご検討でしたら、ぜひMonotypeまでお問い合わせください。専門チームが、最適なフォント運用の実現をご支援します。